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福島からのメッセージ~私達は想像もつかないような未来まで放射能で汚してしまっている。/南支部研修に参加して 當木 裕之

3.11から4年半がすぎ、私達は日常では福島の事は意識しなくなりました。原発の再稼動問題等が持ち上がれば興味こそ沸きますが、福島の人の生活を考える事はほぼありません。今回の研修では福島の双葉町、大熊町、富岡町、浪江町(原発立地町)は町に人が戻ってこれない・こない状況を伊東氏(被災者で原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員)の解説と共に目の当たりにします。

福島の現状を考えるには、前提として以下の事を理解すべきです。

○私達の生活は電気に依存しており、その電気は福島からも来ている事。(福島の原発は止まっていても、広野町火力発電所の電気は福島県では一切使われていない。全て東電が使用している)

○政府と東電が原発を造った。私達国民が選んだ政治家が造ったとも言える事。

○私達は、原発なのか火力なのか風力なのか水力なのか、意識して電気を使っていない事

○そうして意識せずに、福島の原発で作られた電気を使っていました。さらに、福島の人は福島の原発の電気を使っていなかったのです。

以上が、私達が持っていたい最低限の認識です。

そして今何が起こっているのかを確認します。伊藤氏は冊子で6つの問題点を指摘しますが、ここでは六つ目の指摘「持ち込まれる分断と対立」について紹介します。これは被害者同士が傷つけあっている現状で下のような事件に代表される問題です。

○いわき市役所等四箇所に「被災者帰れ」の落書事件

○被災者仮設住宅の自家用車7台の、ガラス粉砕事件

○仮設住宅に向けた、ロケット花火発射事件

本来皆が力を合わせて困難を乗り越え、東電政府に解決を求めるものが、被害者被災者同士が対立し「不満・不安・怒り」が同じ被災者に向けられているというものです。

なんという理不尽、なんという切ない出来事、、、ただでさえ家族財産を奪われ7割が心身の不調を訴えている、その上にこんな事が起こっているのです。

被災地から離れた私達はいったい何ができるのでしょう。私なりにまとめてみます。

  • 伊東さんのレジュメを読んでください。A4四ページの「2015年の原発事故から4年半、福島の今とこれから」。すばらしくまとまっています。
  • 「公正な判決を求める署名」に署名をする。政府と東電は問題が解決していないのに損害賠償を一方的に打ち切ろうとしている。全人格的被害に目を瞑らない。
  • 電力自由化が始まります。東電を選ぶのをやめましょう。
  • 今使っている電気が他府県から来ている事を自覚しましょう。おのずと節電意識が沸くと思います。

 

原子力は人間の制御の下に置く事はできない※1。原発は再稼動・核廃棄物問題も含め、一度事故が起こるとヒトの日常そのものを奪いとってしまう事を継続して経験しています。電気に頼る生活を続けている限り、その代償を「知らない・知らなかった」では済まされない事を今回の研修で再確認しました。

2015年10月6日 當木裕之

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※1理論上核分裂による温度は6000℃まで上がる。e(エネルギー)=m(質量)c^2(光束の二乗)というエネルギーと質量の関係を表した式による。c=3×10^10なのでe=質量×10^21という途方も無い(10の21乗はpcでは計算できない)想像さえ難しいエネルギーはヒトは制御できないと言うのは元物理学者の稲本正。

稲本はコッククロフト(中性子を発生させる核融合装置)を運転していた。運転中は絶え間なく―193℃の液体窒素を投入し続けなければいけないが、機械の故障により投入が途絶えてしまった。投入をしないと6000℃まで温度が上がってしまう。

6000℃は太陽の表面温度。地球と太陽は1億5000万キロメートルも離れているのに、地球は太陽の熱によって温まっている。人は0℃、37℃、100℃がどんな温度か知っている。しかし1000℃になると突然イメージができなくなってしまう。

政府の要人は原子炉の事が絶対的に解っていない。福島の発電所を考えても、要人がわかっていない事を露呈した。原発は送電が48時間とまると温度が上がり危ないが、少なくとも72時間は止まった。当然メルトダウンが始まるが、当時の首相管はヘリコプターで水を撒いた。が外を冷やしても意味がない。そんな無意味な対策をとっていた。

メルトダウンしたら核分裂した燃料棒は下に下に落ちていく。30cmあった鉄壁を溶か し、地下水を汚染し海に流れる。完全に遮断するには深い深い壁で覆わねばならない。汚染水を凍結し壁をつくり遮断するといっているが、その為の莫大なエネルギーはどこからもってくるのか。プルトニウムの半減期は24000年、1/4になるまでは48000年。私達は想像もつかないような未来まで放射能で汚してしまっている。

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